【サルでもわかる】学問紹介シリーズ

【サルでもわかる】地域地理学入門!知れば知るほど面白い、私たちの暮らしを支える学問の世界

2024年12月10日

みなさん、こんにちは!

今回は、私たちの暮らしに密接に関わっている「地域地理学」について、わかりやすくご紹介していきます!

「地理」という言葉を聞くと、高校の社会の授業を思い出して少し身構えてしまう人もいるかもしれませんね。

でも大丈夫!

今回は、高校生でもわかるような言葉で、地域地理学の魅力をお伝えしていきますよ!

地域地理学とは?

地域地理学は、特定の地域に焦点を当てて、その地域の自然環境、人々の暮らし、経済活動、文化などを総合的に研究する学問です!

私たちが住んでいる地域には、それぞれ独特の特徴があることに気がついたことはありませんか?

例えば、ある地域では古い商店街が賑わっているのに、別の地域では大型ショッピングモールが中心となっているといった違いがありますよね。

また、同じ県内でも、海沿いの地域と山間部では、人々の生活様式や産業の形態が大きく異なっていることもあります。

このような地域ごとの特徴が生まれる理由を、様々な角度から解明していくのが地域地理学なんです。

地域地理学では、地形や気候といった自然環境はもちろん、その土地の歴史や文化、人々の生活習慣、経済活動など、あらゆる要素を組み合わせて地域の特徴を理解していきます。

例えば、ある地域に伝統工芸品が残っているのは、その土地の自然環境や歴史的背景、人々の技術継承への思いなど、様々な要因が複雑に絡み合っているからなんです。

さらに、地域地理学では、単に現状を理解するだけでなく、その地域が抱える課題や将来の可能性についても考えていきます。

人口減少や高齢化、環境問題など、現代社会が直面する様々な課題に対して、地域の特性を活かした解決策を提案することもできるんです。

地域地理学は何に役立っているの?

地域地理学は、実は私たちの生活のいろいろな場面で活躍しているんです!

まず一つ目は、まちづくりや地域開発への活用です。

地域の特性を理解することで、その地域に最適な開発計画を立てることができます。

例えば、高齢者が多い地域では、バリアフリーの設備を重視した施設づくりを提案したり、交通の便が悪い地域ではコミュニティバスの運行ルートを工夫したりといった具合です。

地域の人口構成や生活パターン、地形的な特徴などを詳しく分析することで、住民の方々が本当に必要としている施設やサービスを見極めることができるんです。

最近では、空き家対策や商店街の活性化など、地域が抱える様々な課題の解決にも地域地理学の知見が活かされています。

例えば、ある地方都市では、地域地理学的な調査結果をもとに、空き店舗を若手起業家のチャレンジショップとして活用する取り組みを始め、商店街に新たな賑わいを生み出すことに成功しました。

二つ目は、防災・減災への貢献です。

地域の地形や気候を詳しく調べることで、災害が起きやすい場所を特定し、効果的な防災計画を立てることができます。

東日本大震災以降、特に注目されているのが、「地域の災害リスクを正確に把握する」という地域地理学の役割です。

例えば、過去の災害記録と地形データを組み合わせることで、洪水や地滑りが起きやすい場所を予測したり、避難所の適切な配置を検討したりすることができます。

最近では、GIS(地理情報システム)という技術を使って、より精密な災害リスクの分析が可能になってきています。

これにより、地域ごとの特性に応じた、きめ細かな防災対策を立てることができるようになったんです。

三つ目は、観光振興のサポートです。

地域の歴史や文化、自然環境などを分析することで、その地域ならではの観光資源を発掘し、魅力的な観光プランを作ることができます。

最近注目を集めている「着地型観光」や「エコツーリズム」なども、地域地理学の知見が大いに活かされている分野なんです。

例えば、ある山間部の地域では、地域地理学的な調査を通じて、昔ながらの山村の生活様式や伝統的な農業方法が観光資源として価値があることを発見し、農家民泊や農業体験プログラムを展開して成功を収めています。

地域の伝統行事や食文化、景観などを観光資源として活用する際には、その背景にある地理的・歴史的な文脈を理解することが重要になってきます。

ズバリ地域地理学のここが面白い!

地域地理学の面白さは、まさに「発見の連続」というところにあります!

まず一つ目の魅力は、「なるほど!」という発見が次々と訪れることです。

例えば、「なぜこの地域では○○産業が発達したのか?」という疑問について調べていくと、その地域の地形や気候、交通の便、歴史的背景など、様々な要因が絡み合って今の姿になっていることがわかってきます。

具体的な例を挙げると、新潟県の村上市では江戸時代から鮭の加工品が特産品として知られています。

なぜこの地域で鮭の加工品が発達したのか調べていくと、三面川という良質な鮭が遡上する川があること、寒冷な気候が鮭の保存に適していたこと、北前船による流通ルートが確立されていたことなど、様々な要因が重なっていたことがわかるんです。

このように、一つの地域の特徴を紐解いていくと、自然環境と人々の営みが見事に結びついている様子が見えてきて、とても感動的な体験になります!

二つ目の魅力は、フィールドワーク(現地調査)の楽しさです。

地域地理学では、実際にその場所に足を運んで調査することがとても重要になります。

例えば、ある商店街の調査をする場合、単にお店の数を数えるだけでなく、お店の種類や営業時間、お客さんの年齢層、人通りの多い時間帯など、様々な角度から観察を行います。

さらに、地域の方々にインタビューを行うことで、統計データだけでは分からない生の声を聞くことができます。

「この辺りは昔からお年寄りが多かったんです」「最近は若い家族も増えてきましたよ」といった話から、地域の変化を理解することができるんです。

三つ目の魅力は、調査技術の進歩によって新しい発見ができることです。

最近では、スマートフォンのGPS機能を使って人々の移動パターンを分析したり、ドローンで上空から地形を詳しく調べたりすることができます。

また、3Dスキャナーを使って古い町並みを記録し、バーチャルリアリティで再現するといった最新技術を活用した研究も行われています。

このように、新しい技術と従来の調査方法を組み合わせることで、これまで気づかなかった地域の特徴を発見できるんです!

地域地理学を勉強すると、どんな職業に就けるの?

地域地理学で身につけた知識やスキルは,実は多くの職業で活かすことができます!

まず、公務員(地方自治体職員)として活躍する道があります。

例えば、都市計画課では、地域の特性を活かしたまちづくり計画の立案に携わることができます。

具体的には、新しい公園をどこに作るべきか、高齢者施設をどのように配置するべきかといった計画を、地域の人口分布や地形、交通の便などを考慮しながら決めていきます。

観光振興課では、地域の魅力を発掘し、観光客を呼び込むための施策を考えます。

例えば、地域に残る古い町並みを活かした町歩きツアーを企画したり、地元の食材を使った特産品開発を支援したりといった仕事があります。

防災関連の部署では、ハザードマップの作成や避難計画の立案に携わることができます。

二つ目の選択肢として、民間企業のコンサルタントとして働く道があります。

例えば、大手スーパーマーケットの出店計画を立てる際には、その地域の人口動態や消費者の行動パターン、交通アクセス、競合店の立地など、様々な要素を分析する必要があります。

不動産開発会社では、新しいマンションやショッピングセンターの建設地を選定する際に、地域の特性を詳しく調査します。

地域の将来性や住民のニーズを見極めることで、より良い開発計画を立てることができるんです。

三つ目は、シンクタンクの研究員として働く道です。

シンクタンクでは、地域の課題解決に向けた調査研究を行います。

例えば、人口減少に悩む地方都市の活性化策を考えたり、高齢化が進む地域での新しい交通システムを提案したりといった仕事があります。

四つ目は、教育関係の仕事です。

中学校や高等学校の地理の教員として、生徒たちに地理の面白さを伝えることができます。

最近では、「地理総合」という新しい必修科目が始まり、地理教育の重要性が高まっています。

また、博物館の学芸員として、地域の歴史や文化を紹介する展示を企画したり、調査研究を行ったりすることもできます。

社会人は地域地理学をどこで学べばいいの?

「興味は出てきたけど、社会人になってからじゃ学べないのかな?」そんな心配は無用です!

地域地理学を学ぶ方法は、実はたくさんあるんです!

まず、大学の公開講座を活用する方法があります。

多くの大学では、一般の方向けに地理学の講座を開講しています。

例えば、週末に開催される「地域調査入門」や「GIS講習会」といった実践的な講座があります。

講師の先生から直接指導を受けられるだけでなく、同じ興味を持つ仲間と出会えるのも魅力です。

二つ目は、オンライン講座の活用です。

最近では、MOOCsなどのオンライン学習プラットフォームで、地理学の講座を受講することができます。

例えば、Courseraでは「Introduction to GIS Mapping」といった講座が提供されており、自分のペースで学習を進めることができます。

日本語の講座も増えてきており、JMOOCなどで地理学関連の講座を見つけることができます。

三つ目は、地理学関連の学会やセミナーへの参加です。

日本地理学会では、一般向けの公開講座やフィールドワークを定期的に開催しています。

最新の研究成果に触れることができるだけでなく、専門家から直接アドバイスをもらえる貴重な機会です。

四つ目は、独学での学習です。

入門書から始めて、徐々にレベルアップしていく方法です。

最初は「地理学入門」や「地域調査の方法」といった基礎的な本から始めて、興味のある分野の専門書へと進んでいくのがおすすめです。

また、国土地理院のウェブサイトでは、地形図や空中写真を無料で閲覧することができ、地図読解の練習に活用できます。

まとめ

いかがでしたか?地域地理学は、私たちの身近な暮らしに密接に関わる、とても実践的で面白い学問だということがわかっていただけたのではないでしょうか。

地域の特徴を理解し、課題を解決していく地域地理学の知識は、これからの社会でますます重要になってくると考えられています。

特に、持続可能な社会づくりや地方創生が求められる現代において、地域の特性を活かした解決策を提案できる地域地理学の視点は、とても貴重なものとなっています。

この記事を読んで、少しでも地域地理学に興味を持っていただけたら嬉しいです!

地域地理学の世界は、まだまだ奥が深く、発見の連続です。

ぜひ、あなたも地域地理学の扉を開いてみませんか?

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