【サルでもわかる】学問紹介シリーズ

【サルでもわかる】哲学入門!わかりやすく解説します!

2024年12月27日

はじめに

みなさん、こんにちは!今日は「哲学」について、できるだけわかりやすく解説していきたいと思います。

「哲学」という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちましたか?

難しそう…とか、堅苦しそう…とか、自分には関係ないかも…とか思った人も多いのではないでしょうか。

でも、実は哲学は私たちの暮らしにとても身近なものなんです!

例えば、みなさんも「人生の意味って何だろう?」とか「本当の幸せって何だろう?」なんて考えたことがありませんか?

実はこれ、立派な哲学的な問いなんです

哲学は決して特別な人だけのものではありません。

むしろ、人間なら誰もが持っている「考える力」を使って、世界や人生についての理解を深めていく、とてもワクワクする活動なんです

この記事では、そんな哲学の面白さをみなさんにお伝えしていきたいと思います!

哲学とは?

① 超シンプルに説明すると…

哲学を一言で言うと、「考えることについて考える」学問です。

ちょっと変な言い方に聞こえますよね。

でも実は、とてもシンプルなことなんです。

私たちは普段、いろいろなことを「当たり前」だと思って生活しています。

例えば「この机は実在する」とか「1+1=2」とか「人を殺してはいけない」とか。

でも、哲学ではそんな「当たり前」を疑うところから始めます

「本当にこの机は実在するの?もしかしたら夢を見ているだけかも?」

「なんで1+1=2なの?別の計算の仕方があるかも?」

「人を殺してはいけないのはなぜ?その理由は何?」

こうやって「当たり前」を疑って、深く考えていくのが哲学なんです。

哲学では、「なぜ?」「本当に?」という問いを大切にします。

そして、その答えを探していく過程で、新しい発見や気づきが生まれるんです。

例えば「友情とは何か」という問いを考えてみましょう。

最初は「仲良く遊ぶこと」くらいに思っていたかもしれません。

でも深く考えていくと、「相手のことを思いやる気持ち」「互いに高め合える関係」「苦しい時に支え合えること」など、様々な要素が見えてきます。

このように、哲学は私たちの「当たり前」を掘り下げることで、物事の本質により近づくことができる学問なんです。

② 哲学は何の役に立っているの?

「へー、なんとなく哲学がどんなものかは分かってきたけど…実際の生活で何の役に立つの?」

そんな疑問を持った人もいるかもしれませんね。

確かに哲学は、数学や科学のように目に見える形ですぐに役立つものではありません。

でも、実は私たちの社会や生活の中で、とても重要な役割を果たしているんです。

具体的に見ていきましょう!

まず、哲学は「物事を正しく考えるための土台」を作ってくれます

例えば、みなさんは「批判的思考」という言葉を聞いたことがありますか?

これは「何でも疑ってかかる」という意味ではなく、「物事を多角的に検討して、適切に判断する」という意味です。

SNSでデマや誤情報が広がりやすい今の時代、この力はとても大切ですよね。

この批判的思考の基礎となっているのが、実は哲学的な考え方なんです

次に、哲学は「新しい考え方や概念」を生み出す力を持っています。

例えば「人権」という考え方。

今では「すべての人には生まれながらに基本的な権利がある」というのは当たり前になっていますよね。

でも、これは哲学者たちが長い時間をかけて考え、広めてきた概念なんです。

昔は「身分の高い人には権利があるけど、低い人にはない」というのが当たり前でした。

それを「すべての人に平等な権利がある」という考え方に変えていったのは、まさに哲学の力だったんです

さらに、哲学は「新しい問題への対処方法」も教えてくれます

例えば今、人工知能(AI)が急速に発達していますよね。

AIに仕事を奪われないか」「AIと人間はどう付き合っていけばいいのか」など、新しい問題が次々と出てきています。

こういった前例のない問題に対して、哲学は「人間とは何か」「技術と人間の関係はどうあるべきか」といった根本的な視点から考えるヒントを与えてくれるんです。

他にも、環境問題や生命倫理の問題など、現代社会には「これが正解!」とすぐには言えない難しい問題がたくさんあります。

そんな時に、哲学的な考え方は問題の本質を見抜き、より良い解決策を見つけるための道具となってくれます。

ぴろき

どんな教育方針で子供と接するのが良いか。転職すべきか、はたまた今の環境にい続けるべきか。日常でも、正解のない問題はたくさんあるよね。哲学は、そんな問いに対して向き合う力を与えてくれるんだ。

最後に、哲学は「自分らしく生きるヒント」も与えてくれます

どんな人生を送りたいか」「何を大切にして生きていくか」。

こういった人生の重要な問いに対して、哲学は様々な考え方や視点を提供してくれるんです。

このように、私たちの考え方や社会の仕組み、そして生き方に大きな影響を与えている、とても実用的な学問なんです。

ぴろき

哲学を学ぶと、世の中の解像度が上がるから、色々なことに気づけるようになるんだ。その観察力こそ、どんなAIもかなわない、あなただけの力になるんだよ。

③ どんな学問領域に分かれているの?

さて、ここまで哲学の基本的な考え方や役割について見てきましたが、実は哲学には様々な専門分野があるんです。

それぞれの分野がどんなことを研究しているのか、具体的に見ていきましょう!

認識論

まず代表的なのが「認識論」という分野です。

これは「私たちはどうやって物事を知ることができるのか」を研究する分野です。

例えば「目の前にあるコップは本当に存在するのか」「記憶は信頼できるのか」といった問題を考えます。

一見すると変な質問に思えるかもしれませんが、実はとても大切な問題なんです。

認識論の詳細はこちら

倫理学

次に「倫理学」という分野があります。

これは「何が正しくて何が間違っているのか」「どう行動すべきか」を考える分野です。

例えば「嘘をつくのは常に悪いことなのか」「命を救うために嘘をつくのはアリ?ナシ?」といった問題を扱います。

最近では医療や環境問題に関する倫理的な問題も重要なテーマとなっています。

倫理学の詳細はこちら

形而上学

存在とは何か」「時間とは何か」「因果関係とは何か」といった、とても根本的な問題を考える分野です。

難しそうに聞こえますが、例えば「私は昨日の私と同じ人間なのか」といった身近な疑問も形而上学の問題なんです。

形而上学の詳細はこちら

論理学

「論理学」は「正しい推論とは何か」を研究する分野です。

数学に似ているようで、でも数学とは少し違います。

AならばB、BならばC、だからAならばC」といった推論の形式を研究するんです。

これは日常生活での議論や、コンピュータの基礎にもなっている重要な分野です。

論理学の詳細はこちら

美学

美学」は「美とは何か」「芸術とは何か」を考える分野です。

なぜある音楽は心地よく感じるのか」「写真は芸術なのか」といった問題を扱います。

最近では「ゲームは芸術か」といった新しい問題も議論されています。

美学の詳細はこちら

政治哲学

政治哲学」は「正しい社会とは何か」「自由とは何か」を考える分野です。

民主主義は本当に良い制度なのか」「格差は是正すべきなのか」など、現代社会の重要な問題を扱います。

政治哲学の詳細はこちら

心の哲学

意識とは何か」「心と体はどう関係しているのか」を研究する分野です。

人工知能は意識を持てるのか」といった現代的な問題も扱っています。

心の哲学の詳細はこちら

科学哲学

科学とは何か」「科学的な知識はどのように成立するのか」を探求する分野です。科学の方法論や科学的真理の本質について考察します。

例えば「観察や実験から得られた知識はどこまで信頼できるのか」「科学的な理論はどのように検証すべきか」といった問題を扱います。

また「科学と疑似科学の境界線はどこにあるのか」という問題も重要なテーマです。

現代では人工知能の発展に伴う科学技術の倫理的・哲学的問題も活発に議論されています。

科学哲学の詳細はこちら

ぴろき

科学が正しいのなんて当たり前じゃん...。僕も昔はそう思っていましたが、科学よりも占星術などの呪術的な分野が重視される期間の方がよっぽど長いんだ!

言語哲学

言語哲学は「言語とは何か」「言語はどのように意味を持つのか」を探求する分野です。私たちが日常的に使用している言語の本質や構造について深く考察します。

例えば「言葉の意味はどのように決まるのか」「異なる言語を話す人々はどのように相互理解が可能なのか」という問題を扱います。

また「言語は思考にどのような影響を与えるのか」「言語と現実世界はどのような関係にあるのか」といった根本的な問いも重要なテーマとなっています。

言語哲学の詳細はこちら

宗教哲学

宗教とは何か」「神の存在は証明できるのか」を探求する分野です。宗教的な信仰や体験の本質について哲学的に考察します。

なぜ人は宗教を必要とするのか」「科学と宗教は両立可能か」といった問題を扱います。

また「宗教的な真理と科学的な真理はどう異なるのか」「異なる宗教間の対話は可能か」という問題も重要です。

現代では世俗化が進む中での宗教の役割や、宗教間の対立をどう解決するかといった実践的な課題も議論されています。

以上、様々な分野を見てきました。

これらの分野は完全に独立しているわけではなく、お互いに深く関連し合っています。

例えば環境問題を考えるときには、倫理学や政治哲学、科学哲学などの知見が必要になります。

このように、哲学は様々な角度から人間と世界について考える、とても奥の深い学問なんです。

ぴろき

どれも難しそうだけど、面白そうすぎる...

哲学の最先端研究!

「へー、哲学にはいろんな分野があるんだね!でも、これって昔の人が考えたことばかりなんじゃないの?」

そんなふうに思った人もいるかもしれません。

確かに哲学には2000年以上の歴史があります。

でも、現代でも新しい研究が次々と行われているんです!

特に最近は、技術の発達によって新しい哲学的な問題がたくさん生まれています

人工知能と哲学

人工知能(AI)に関する研究を見てみましょう。

AIは人間の仕事を奪うのか」「AIに人権は必要か」「AIの判断は信頼できるのか」。

これらの問題に対して、哲学者たちは真剣に取り組んでいます。

特に「AI倫理」という新しい分野が注目を集めています。

例えば自動運転車を考えてみましょう。

事故が避けられない場合、車は「乗客を守る」と「歩行者を守る」のどちらを優先すべきでしょうか?

この問題には簡単な答えはありません。

でも、哲学的な考察を通じて、より良い判断基準を見つけようとしているんです。

環境問題と哲学

環境問題に関する哲学研究も活発です。

自然にはどこまで価値があるのか」「未来の世代に対して私たちはどんな責任があるのか」。

環境倫理学者たちは、こういった問題について研究しています。

例えば「持続可能性」という考え方。

これは「将来世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、現代の人々のニーズを満たすこと」を意味します。

この概念は哲学的な議論を通じて練り上げられ、今では環境政策の重要な基準となっています。

生命と哲学

生命科学の発達も、新しい哲学的問題を生んでいます。

遺伝子編集は許されるのか」「人間の能力を人工的に強化していいのか」。

これらの問題について、生命倫理学者たちが研究を進めています。

インターネット・SNSと哲学

さらに、インターネットやSNSの普及も新しい研究テーマを生み出しています。

オンラインでの人間関係は本物か」「プライバシーとは何か」「デジタル時代の民主主義はどうあるべきか」。

情報倫理学者たちは、こういった現代的な問題に取り組んでいます。

実は、これらの研究は私たちの生活にも直接影響を与えているんです。

例えば、SNSの利用規約やプライバシーポリシーには、こうした哲学的な議論が反映されています。

医療現場での意思決定にも、生命倫理学の研究成果が活かされています。

また、企業のAI開発方針にも、AI倫理の考え方が取り入れられています。

このように、哲学の最先端研究は、現代社会が直面する様々な問題の解決に貢献しているんです。

そして、新しい技術や社会の変化に伴って、これからも新しい哲学的な問題が生まれ続けることでしょう。

哲学は決して「古い」学問ではありません

むしろ、現代社会に必要不可欠な、とても「新しい」学問なんです!

哲学の展望

さて、ここまで哲学について詳しく見てきましたが、これからの哲学はどうなっていくのでしょうか?

実は、哲学の重要性は今後ますます高まっていくと考えられています。

その理由をいくつか見ていきましょう。

急速に変化・複雑化する現代

まず、社会の変化のスピードがどんどん速くなっているんです。

10年前にはなかったような技術や問題が、次々と登場しています。

例えば、メタバースやブロックチェーン、量子コンピュータなど。

これらの新しい技術は、私たちの生活や社会をどう変えていくのでしょうか?

そして、それは良いことなのでしょうか?

このような問題を考えるとき、哲学的な思考が重要になってきます。

また、世界がますます複雑になっているという問題もあります。

環境問題、格差問題、人口問題など、世界は様々な課題を抱えています。

これらの問題は、一つの専門分野だけでは解決できないほど複雑です。

だからこそ、様々な分野をつなぎ、大きな視点で考える哲学の力が必要とされているんです。

人工知能と人間の知能

さらに、AIの発達により「人間とは何か」という根本的な問いが、より重要になってきています

AIができることが増えれば増えるほど、逆に「人間にしかできないこと」は何なのか、考える必要が出てきます。

これは、まさに哲学的な問いですよね。

教育の変化

教育の分野でも、哲学の重要性が見直されています。

単なる知識を覚えるだけでなく、「考える力」「判断する力」を育てることが大切だと言われています。

そのために、子どもたちへの哲学教育も少しずつ広がっているんです。

このように、哲学は未来の社会で重要な役割を果たすことが期待されています。

でも、それは難しい理論や複雑な議論だけではありません。

むしろ、日常生活の中で「なぜ?」と考え、物事の本質を見極める。

そんな哲学的な思考が、これからの時代を生きる私たちにとって、とても大切になってくるんです。

哲学入門者向けのオススメ図書

入門者はまず、現代までにどのような思想の変化があったのか、その流れと概要を掴むことが重要です。

そのため、個別の哲学者の本にいきなり挑戦するというよりは、比較的平易な文体で書かれた哲学史を学ぶことをお勧めします。

九州大学の哲学史研究室が哲学史の推薦図書として勧めている本を以下に記載しています。まずはピンとくるものから手に取って、哲学史の深遠な世界を感じてみましょう!

哲学の歴史(内山 勝利ら)

図説・標準 哲学史(貫成人)

西洋哲学の知 シリーズ(フランソワ・シャトレ)

反哲学史(木田元)

まとめ

いかがでしたか?

哲学は決して難しくて遠い存在ではなく、私たちの日常生活にとても身近な営みだということが分かったのではないでしょうか。

「当たり前」を疑い、深く考えることで、新しい発見や気づきが得られます。

また、現代社会が直面する様々な問題に対しても、哲学は重要な示唆を与えてくれます。

ぜひ、日々の生活の中で「なぜ?」「本当に?」と考えることを意識してみてください。

そうすることで、きっと世界の見え方が変わってくるはずです!

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